回数 項目 概要 履修内容
1 設立相談①
設立前に日本本社が考えるべきこと
(約2時間)
設立相談の実例を通し、設立前の判断事項を学ぶ。 設立後に変えにくい事項ほど、設立前のヒアリングと助言で決まる。実例をもとに以下を検討する。
  • ① 株主構成:外国人事業法との関係
  • ② 資本金:払込とWP取得枠
  • ③ 役員構成:署名権限と居住要件
  • ④ ビザ・WP:取得の前提条件
  • ⑤ 駐在員の所得税:日泰の居住者判定と日本払い給与
2 設立相談②
設立後に理解すべきこと
(約2時間)
同じ実例の1〜3期目を追い、運営段階の判断を学ぶ。 設立後は数字が出てから助言しても遅い。月次で何を見て、いつ何を伝えるかを整理する。
  • ① 固定資産の耐用年数
  • ② 繰越欠損金と借入金
  • ③ 撤退ラインの設定
  • ④ 前払法人所得税と最適利益
3 タイ特有のタックスインボイス制度
(約2時間)
歳入法第78条・第78/1条を基礎に、VATの課税時点と証拠書類を学ぶ。 タックスインボイスは仕入税額控除のクーポン券であり、発行時点と記載要件の誤りが最も多い論点。物品と役務の課税時点の違い、手付金・前受金、輸出・非課税売上の扱いを学び、証憑・入金記録・PP30の突合によるチェック方法を習得する。
4 人件費の総合設計
(約2時間)
駐在員・現地社員の報酬を会計・税・労務の三面から検討する。 給与計算は入力作業ではなく報酬設計の一部。現物給付、PND1/PND1Kor/PND91、社会保険、PVD、退職金、日本払い給与の扱いを整理し、個人所得税を会社が負担する場合のグロスアップ計算を演習する。あわせて賃金台帳・申告書・会計の整合を確認する手順を学ぶ。
5 PND50作成
(約2時間)
決算書から法人所得税申告書までを一貫して作成する。 会計上の利益を税務上の利益に変える別表調整を中心に、申告書を作成する。
  • ① 損金不算入・損金算入・益金算入・益金不算入
  • ② 繰越欠損金
  • ③ 前払法人所得税(源泉税・中間納税)との精算
  • ④ 移転価格附表
各調整項目を根拠資料と突合しながら進める。
6 BOI企業の会計・税務
(約2時間)
恩典を受ける企業特有の会計区分と管理を学ぶ。 BOI企業では恩典の有無が会計の区分そのものを左右する。免税所得と課税所得の区分・按分、恩典条件の管理、BOI事業からの配当の扱いを学び、PND50の附表作成まで行う。恩典を裏づける証拠書類の管理も習得する。
7 税務調査・還付対応
(約2時間)
調査・還付の実例から、論点ごとの対応を学ぶ。 調査は日々の記帳と資料管理の答え合わせである。税務署から必ず求められるPND50とPP30の突合資料の作成を中心に、資料要求への対応、証拠の組み立て、反論・修正の判断、顧客への報告を学ぶ。1〜6回の論点が調査でどう問われるかを総まとめする。
8 総合ケース演習
(約1時間)
講義で学んだ論点を1社分の資料で総合的に検討する。 架空企業の資料から論点抽出→チェック→助言書作成までを行い、解説で着眼点と判断プロセスを確認する。

回数 項目 概要 履修内容
1 監査論
監査6ステップ

第1回
(約2時間)
ステップ1〜3 会計事務所では正しい会計での記帳または入力確認が求められることを前提に、まず「正しさ」を監査論から学ぶ。
監査を正しく行うための6段階を紹介。初回はステップ3までを扱う。
  • ① 全体俯瞰:全社的把握と重要性の見立て
  • ② 現預金:実在性・網羅性・整合性
  • ③ 税金・社保:計算・納付・申告との整合
2 監査6ステップ
第2回
(約2時間)
ステップ4 BS主要科目の各論に触れ、妥当性・実在性・評価を検討。
在庫/固定資産/前払費用/営業債権債務/借入金の監査手続を学ぶ(実在・評価・期間配分・開示)。
3 監査6ステップ
ステップ5〜6(PL監査)
(約2時間)
総勘定元帳の突合と比較分析でPL誤謬を低減。 慣れほどBSの方が確認しやすい一方、PLで100点は困難。標準化手順で誤りを減らす。
  • ⑤ 総勘定元帳:補助簿・証憑との照合
  • ⑥ 比較分析:期間比較・相手勘定・比率分析
4 監査論
実践監査試験
(約1時間)
講義で学んだ手順に基づき実践問題に挑戦。 監査手順に則った演習を実施し、解説で着眼点と判断プロセスを確認。
5 勘定科目
勘定科目配置基準
(約2時間)
日泰で共通の配置と、タイ特有科目を理解。 関与先ごとの科目設計の指針を学び、整合・比較可能性・開示の質を高める。
6 外国法人の制限
外国人事業法/BOI/ビザ・WP
(約2時間)
日系企業が働くための制限・恩典・実務条件。 会計税務はビジネス運営の一部。前提となる法令・BOI恩典・在留就労条件の適正運用を学ぶ。
7 会社の重要資料
DBD謄本/BOJ2〜5/コーバンカップ 等
(約2時間)
各官庁資料の読み方と管理。 会社登記・税務署(PP01/PP01.1/PP20/PP09)・社保・BOI等の資料を体系的に理解し、法的実在と信用を裏づける基礎資料の読み方とファイリングを習得。
8 資料の管理
重要資料/決算書/月次監査・入力資料
(約2時間)
入力の正確性と同列で資料保管を重視。 社内チェック/公認会計士/税務調査に備えたファイリング標準を確立。資料の紛失は許容不可とする運用を学ぶ。

回数 時期 項目 概要 履修内容
1 タイ税制概論
・税金の種類
・月次税務申告書
・決算及び中間
・その他の税金(PND54、PP36、PND1K他)
・書類の整備
タイにおける税金の種類を把握し、月次及び年次でどのような書類を作成するか学ぶ。 税務書類作成のために会社で準備しなければいけない書類について学ぶ。
2 月次税務申告書
・日本語での作成演習
PND1、社会保険
・PND91
タイにおいては日本と違い、毎月の税務申告が求められる。そのため、まずは月次税務申告について理解する必要がある。 日本でもなじみの深い所得税の源泉徴収と社会保険について、賃金台帳との関係を整理し、日本語で演習を行う。個人所得税申告との関係にも触れる。
3 月次税務申告書
・日本語での作成演習
源泉徴収票
PND3、PND53
タイにおいては日本よりも源泉徴収が複雑かつ頻繁である。 主要な源泉徴収税率を確認したのち、源泉徴収票及び税務書類作成の演習を行う。
4 月次税務申告書
・日本語での作成演習
PP30
・タックスインボイスの記載要件
毎月の税務申告の中でもっとも複雑かつ厳密な処理が求められるVATの申告について理解する。 VAT(付加価値税)の仕組みとタックスインボイスの要件を学び、正しい記載方法を理解する。
5 月次税務申告書
・総合問題
各論を抑えてきた税務申告書について復習するとともに、それぞれの関連について理解する。 総合的に税務申告の流れを復習し、関連性や整合性を確認する。
6 決算書
・タイの決算書の構成
・決算整理事項
・簡易決算書作成演習
試算表と決算書の関連性について学ぶ。 12月決算のため、決算にあたって利息、前払費用、未払金等の計上を理解し、簡易決算書を実際に作成する。
7 税務申告書
・PND50の構成
・損金経理
・簡易税務申告書作成演習
決算書(会計)と税務申告書の関連性について理解する。 損金不算入経費、繰越欠損金、中間申告との関連を踏まえた演習を行う。
8 税務申告復習
・総合演習問題
・会計と税務の関係
一連の税務申告書、決算書の流れを復習するとともに、代表者としてチェックすべき事項を整理する。 会計と税務の関係性を再確認し、経営者視点での監査・申告チェックポイントを学ぶ。